3度目社労士受験生の勉強ブログ

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【社労士試験合格へ!プラス1点のコツ】安衛法・労災法の目的条文は比較整理が必須!

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正確な暗記が必須です


3度目の社労士試験で合格を目指す、フルタイムママ受験生のMelsenです🐇🐇

 

この記事は、安衛法・労災法目的条文についてまとめています。

選択式対策のためにも、目的条文は正確に覚えたいところ。

ややひっかけ問題かと思う部分がありますが、ここできっちりおさえておきましょう。

安衛法・労災法 学習のポイント

目的条文とは

およそ法律と呼ばれるものは、第1条に「その法律が何のために設けられたのか」「その目的のためにどんな規定を行うのか」、という「目的条文」がおかれていますね。

社会保険労務士試験では、特に選択式問題において過去何度も目的条文からの出題があります。

それぞれの目的条文を単品で丸暗記しても良いのですが、社労士試験で取り扱う法律は30弱にのぼるため、すべてをそのまま覚えるのはなかなか至難の業。

加えて、目的条文には似たような(だけど微妙に違う)言い回しが各法で登場するため、まずは要点を整理することが大切です。

 

それでは、今回注目する安衛法・労災法の各目的条文を見てみましょう。

 

労働安全衛生法

安衛法の目的条文は下記の通りです。

この法律は、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。

労働安全衛生法 第一条)

 *1

労働者災害補償保険

続いて労災法の目的条文です。

労働者災害補償保険は、業務上の事由事業主が同一人でない二以上の事業に使用される労働者(以下「複数事業労働者」という。)の二以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由、複数事業労働者の二以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もつて労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。

労働者災害補償保険法 第一条)

 *2 

安衛法・労災法の目的条文ポイント

この2つの目的条文のうち、特に注意が必要と思われるポイントを3つご紹介します。

  1. 「安全と健康」/「安全及び衛生」
  2. 「等」
  3. 「福祉の増進」
「安全と健康」/「安全及び衛生」

2つの目的条文に、とても似たフレーズが並んでいますね。

安衛法というくらいだから、こちらが「安全と衛生」かと思いきや、「安全と健康」。

一方の労災法は「安全及び衛生」となっています。

「健康」と「衛生」のもつニュアンスを考えると納得できるかもしれませんが、ここはもう「安衛法、安・衛じゃない方!」と(ラップ的な?)勢いで覚えてしまうのも良いかもしれません(笑)

「等」

労災法でものすごく大事な漢字一文字。そう、「等」です。

「労働者の負傷、疾病、障害、死亡に対して迅速かつ公正な保護をするため…(略)」の、「等」です。

これ、等がないとNGです。

なぜなら、労災法は「負傷、疾病、傷害、死亡」に対してのみ、保険給付を行うのではないからです。

あと何の給付があったか覚えていますか?

そう、「二次健康診断等給付」です!

業務の過重負荷から発症する脳血管疾患や心臓疾患の予防を図るため、二次健康診断とその後の特定保健指導が行われます。

つまり、「等」がないと二次健康診断等給付が保険給付として組み込まれなくなってしまうため、この「等」は必須なのです。

 

…そんなことまで覚える必要あるの?と思われるかもしれません。

あります!

二次健康診断等給付については過去何度も選択式で出題されています。

条文はたとえ意味が通ったとしても、一言一句間違えない回答をしないと不正解になります。細かい点ですがぜひ覚えておきましょう。

福祉の増進

様々な法律の目的条文で「福祉の増進」「福祉の向上」という表現がでてきます。

両者にはややニュアンスの違いがあります。

  • 「福祉の増進」…対象者の範囲が限定的(広域でない)
  • 「福祉の向上」…対象者の範囲が広域的(ほとんどすべての人)

労働関連法令は主には労働者が対象になる法律なので、「福祉の増進」という言葉が使われます。

一方で社会保険関連法令(健保法・厚年法など)は、「福祉の向上」という言葉で表現されます。ただし、高齢者医療確保法や介護保険法は、その対象者が限定的であるために「福祉の増進」が使われています。

 

この理屈でいくとちょっと難しいのが、船員法です。

船員のみが対象になる法律ですが、「福祉の向上」という言葉が使われています。

これは船員法の成り立ちに由来するものかと思われます。

ただ、「なぜ船員法は福祉の向上というフレーズが用いられるでしょう」という問題は間違いなく出ないので、深入りせずに丸暗記でOKかなと思います。

まとめ

主に安衛法・労災法の目的条文を中心に、注意すべき点をまとめました。

どこが問われるかわからない選択式において、条文問題を落としてしまうのは死活問題です。

もちろんすべての条文を覚えるわけにはいきませんが、最低限目的条文はカバーしておきたいですね。

 

また、労災保険法は令和2年に目的条文の改正がありました。

条文そのものがまるごと問われる可能性があるので、ここはマストで覚えましょう!

 

 

 

労災法 その他のポイント

最後に、その他の労災法のポイント記事をご紹介します。

いずれも過去の社労士本試験で問われた論点を、派生・整理したものです。

まだご覧になっていない方はぜひお読みくださいね。

*1:目的条文上の太字・赤字は、便宜上Melsenが編集したものです。

*2:目的条文上の太字・赤字は、便宜上Melsenが編集したものです。